やっぱり人って死ぬよなって思ってから、いろんなことに悩まなくなった

Life

おやじは、脳梗塞で死んだし、知り合いも脳溢血でいきなり死んだ。確率がどうかはわからないけど、それが自分でもおかしくはないし、進行性の早いガンとか、巻き込まれ交通事故とかでも人って死にますよね。

もちろん死ぬつもりとかまったくないけど、運が悪ければ、あっさりと人って死ぬんじゃないかなと思うんです。でも死ぬことは100%確実なわけだし、それを踏まえて生活するのって、ある意味生活の知恵ですよ。

今が一番大事という考え方

死ぬことを前提に考えているからか、「苦しまないと達成できない目標は最初から目指さない」というのが基本です。だって目標達成前に死ねことになったら、苦しい状態で死ぬわけだし、後悔しそう。なのでやること自体が楽しくて、続けていれば目標も達成できるという形にこだわります。

わかりやすく言い換えると、今その時が一番大事だし、その瞬間、瞬間が楽しいにこしたことはない。そう考えながら毎日行動して、それで長生きしたら、いろんなことができてて、「生きててよかった」ていうふうになりたいんですよ。

会社を作ることにしても、失敗するかもしれないけど、致命的な失敗じゃなくて、失敗するまでがそれなりに楽しければそれでいいと思うし、会社じゃなくても、ほかにも、いろいろそういうことあると思うんです。

ここで言いたいのは、死ぬことを前提に考えるとことによって、自分のやりたいことや、今何をやればいいのか、などの決断がしやすくなることがあるってこと。考えることによって寿命が縮むわけではありません。

違う例としては、お金に関する考え方。金融業界に30年以上いたので、お金とどういうふうに付き合っていくのかって、わりと若い頃からの課題だったんですが。この歳でやっと方向が決まりましたよ。

財産と投資について

死んでしまうとしたら、死んだあと財産が残ってても、あまり意味はないです。体が動かなくなったときのために、最低限の備えは必要かもしれないけど、お金がなくて、路上に投げ出される人なんて聞いたことないし、必要なお金ってそれほどいらない。

残された家族に残さなきゃいけないって考え方もあるけど、一人で生活できるような知識習得に投資してあげておくとか、子供には自立するための十分な教育を受けさせておくほうが大事です。

残すなら使っておいたほうがいいし、自分が死んだあと、残された家族がそれぞれ自立できるよう、先にお金を使っておいたほうがいい。死んだあとの心配もないでしょう。

自分に対しては、死ぬ直前まで健康でいられそうなことに、ケチらず投資するということ、わかりやすいのはジムとかですかね。あと認知機能が維持できそうなこともそうですね。こちらは読書とか芸術鑑賞かな?

お金はうまく使うことで、いろんなことを良くする力もあるけど、お金があっても使わなければ何もおこりません。権利は持ってるけどずっとそれを行使しないのと同じ。使わないで貯金するのって一番無駄かも。

そう考えると、スマートに生きるための勉強とか、何かを身につけることにどんどん投資した結果、お金はあまり持ってないって状態のほうがステキだと思うんです。

でも実際にそうするほうが頭を使うし難しいと思います。それできてません、いまさらの大きな課題です。

次は、「そもそも長生きするってどういうこと?」って話で、これも最近になって思うようになったこと。

長生きは数字で判断しにくい

長生きは数字でも表されるけど、その人の記憶の問題でもあります。同じ人格でずっと記憶が残るなら、数字どおりの寿命かもしれないし、アルツハイマーなどで途中から違う人格になってしまえば、数字とは違う寿命かもしれない。

例えば、今はいつ死んでもいいと思っているけど、いきなり病気で過去の記憶が飛んでしまったあとに「君は死ぬ」と言われたら、子供みたいな状態になって、死ぬのは嫌だって泣き叫ぶかもしれません。

寿命はもっと相対的だったり、その人のなかにあったり、もっと複雑だと思う。僕にとっては「自分の生活に満足できている時間の長さ」でもあるので、まだ50代だけど、もうそれなりに長生きしていたかもしれないし、いろんな考えはあると思う。

確実なのは死んだら終わるということ

これも最近になって感じるんですが、死んだあと、自分の人生を振り返ることはできないし、死んだら終わるだけ。死は自分で自覚できないから、意外と自分にとっての死って意味がなかったりするのでは?

知人の死で自分がいろんな感情を持ったように、「僕の死は自分のことを知ってる人たちへのほうが意味がある」かもしれません。

そういう点では、平和なものであれば良いし、もっと言えば悲惨な死じゃなければ満足なんですよね。

ここでも言いたいのは、「そう考えるだけで、自然に生きていけるような気になりまんせか?」ってこと、 まあ、生活の知恵ですよ。

まとめ

歳をとるにつれて、自然とついた「死を前提に考える習慣」ですが、実はそう考えるようになってから、人生がポジティブなものになっています。今回は「死ぬと思ってるから、こう生きておこうって思ってます」話でした。

必ずしも死はネガティブなものではなくて、「死ぬことを意識する」ことで、有限な時間が貴重に感じられたり、自分の価値観にめざめるきっかけにもなります。参考になれば幸いです。