私達の生活に直接関わりそうな話が書いてある、未来本をオススメ順に4冊紹介します。どんな産業が衰退していって、どんな産業が成長していくのか、どんな未来を想定していれば混乱することがないかなど、ぶっちゃけ知らなきゃ損な話です。立ち読みでもいいので一度手に取ることをオススメします。
知らなきゃ損するオススメ未来予想本 4冊
- 2030年すべてが「加速」する世界に備えよ ピーター・ディアマンテ
とてもロジカルに未来を予想しています。超オススメ - 2025年を制覇する破壊的企業 山本康正
著書はシリコンバレーに在住するベンチャーキャピタリスト、現地にいるだけに未来を変えるテクノロジーに関する洞察に説得力あります - アフターデジタル2 UXと自由 藤井 保文
実際に展開されている中国のデジタル社会をもとに、日本のデジタル社会の未来を考察してます、知らなかった中国社会を知ることができます。 - 2040年の未来予測 成毛眞
日本特有の高齢化社会、人口減少、高い天災の可能性(地震、富士山噴火)などを指摘、暗い話が多いですが、日本人ならリスクとして頭にとめて置く必要あり。
2030年すべてが「加速」する世界に備えよ ピーター・ディアマンテ
著者は実業化であり研究家、イーロン・マスクなどテクノロジー企業友人も多いだけに主張するところにかなりの説得力があります。
様々な最先端技術はブレークするー寸前であり、それらのテクノロジーが融合することによって、指数関数的な発展がもたらされるということをロジカルに説明しています。
この本を読む事で、「爆発しそうな未来テクノロジーが社会にどんな影響を与えて、どんな産業が衰退して発展していくか」がイメージできます。
投資家にとっても、これからの成長企業を占う上でのヒントが満載されています。
詳しいところは書籍を読んでほしいので、私が主観的に選んだトピックだけ紹介します。
テクノロジーとそれによって起きること
- 水という資源が超重要になる
- 量子コンピューティングが研究コストを激減させ、新素材や新薬の開発が高速・かつ低コストで実現。
- 医療技術の発展が人々の寿命を延ばしたり能力を増強させる、ゲノム治療、再生医療、ロボット手術なども後押し
- ナノテクノロジーで光合成を高める植物や、エネルギー変換効率が高い半導体が開発され再生可能エネルギーのコスト革命がおこる
- 人口は80億から90億人に増えて食肉は不足するが、肉は工場で作られるようになり解決(培養肉)
- 野菜が高層ビルで作成され、輸送コストはなくなり、AI技術との組み合わせで必要になる水も最小で済むようになる。土地も有効活用される。
- ブロックチェーン技術で、金融機関は間接金融から直接金融へ、ブローカーは淘汰される
- 保険もクラウド保険に
- ヒューマン・コンピューター・インターフェースの発展で、人とコンピューターが融合
などで詳しくは本を読んで欲しい。
実際の企業も多く紹介されているので、海外株に興味ある人はとても参考になるはずです。
2025年を制覇する破壊的企業 山本康正
筆者は、シリコンバレーに在住するベンチャーキャピタリストで米国企業に関する洞察がとても鋭いです、日経新聞などでもよく記事を見かけます。
内容としてはピーターディアマンテの話と共通する部分があるのですが、もっと時間軸が短い現実的な話です。実在する有名企業をもとに説明しており、実際の投資も本で理解を深めればすぐに可能。
破壊的企業として紹介している企業は11社で、Google、アマゾン、ファイスブック、アップル、ネットフリックス、マイクロソフト、テスラ、インポッシブル・フーズ、クラウドストライク、ショッピファイ、ロビンフッドです。テスラまではご存知だと思いますので、それ以外の企業を順に説明します。
- インポッシブルフーズ 肉に近い代替肉を作っている企業ですが大豆を原料としているのでベジタリアンも取り込み急成長しています。競合としてはビヨンドミートなどがあります。
- クラウドストライク 在宅勤務で使っているPCに対して常にクラウド上でセキュリティーチェックを行うサービスを提供、コロナ渦で在宅勤務時のセキュリティー問題を解決し急成長しています。
- ショッピファイ 企業のECサイト構築を手助けする企業で、この企業によってアマゾン出店をやめて自社ECサイトを作る動きが加速したと言われています。
- ロビンフッド 売買手数料無料のネット証券会社、スマホで簡単に売買できる優れたインターフェース、10代、20代の投資家を増やし業界に激震を起こした
この本を読めばここ数年で成長しそうな企業を簡単にイメージできるようになります。①の本も読んでいればより理解も深まります。
また次に紹介するアフターデジタル2で紹介されている、データを使ってユーザー体験を向上させるサービスを提供する会社が有望という話もしています。
アフターデジタル2 UXと自由 藤井 保文
EC市場のようなオンライン世界が実店舗などのオフライン世界の付加価値と捉えがちなDX(デジタルトランスフォーメーション)ですが、アフターデジタルでは、その主従関係は逆であり、デジタル社会が浸透した世界では、オフライン社会はその一部になり、両者の境目はなくなるというふうに考えます。OMO(Online Merges With Offline)的な世界とも表現されます。
その世界で重要になるのは、Netflixのようなサブスクリプションサービスが実現している、ユーザーの行動データから最適なタイミングで最適なコンテンツを提供してユーザー体験を高めていくというサービスです。価値を提供しつづえける旅というイメージなのか、Valueジャーニーとも言うようです。
ユーザーの行動データに随時接しつつ、ユーザーの体験であるUX(User Experience)を高めるようなサービスをそれなりの頻度で繰り返していくサービスがこれからのデジタル社会では主流になるとして、いろいろな企業を紹介しています。
以下、本書で紹介している代表的な企業を紹介します。
- フーマー 天井に取り付けられたベルトコンベアや、水槽で生きた魚が泳いでいる海鮮売り場はよくメディアで紹介されます。フーマーの売上の9割はオンラインによるもので典型的なEC企業です。実店舗がオンラインにない付加価値を提供しているところに大きな特徴があり、典型的なOMO型スーパーとなります。筆者は日本の視察団が勘違いして理解する傾向にあると嘆いています。一時急成長していたのですが、最近は停滞しているという話が書いてました。
- 平安グループ 保険、銀行、投資会社、インフラを通じて、顧客の行動データを時系列で管理し、顧客の状況に応じたサービスを提供しています。ValueジャーニーによるUXの向上を上手く実現できており、筆者のいう典型的なアフターデジタル企業です。
- NIO 中国の次世代EV(電気自動車)メーカーで、あくまで提供するのはライフスタイル型高級会員サービスであり車はサービス品のようなものという事。「車に関する便利サービス」と「ライフスタイルに新しい意味をもたらすサービス」で構成されており、平安グループと同様に行動データに基づいてUXを高めていくことを目的にしています。
- Grab 最初はタクシー配車兼ライドシェアから始まりましたが、今は「人やモノが移動」することに関わることは全て担うという方針に転換しています。ドライバへの融資、決済システムを提供して、ドライバーへの最適なインフラを提供することによって成長している面白い企業です。
まだまだ沢山企業が出てきますが、関心のある人は本を購入することをオススメします。損はしません。
2040年の未来予測 成毛眞
先に紹介した①②③の本はテクノロジーに関する部分が少し難しいと感じる人も多いと思うのですが、本書はかなりかみくだいて説明しているので、大きなテクノロジーの話だけ知りたいという人には最適だと思います。
気になる日本に関する未来については、確実におこる天災や高齢化社会によって衰退の一途をたどり、それらによって不動産価格や株式市場が大幅に下落するリスクがあると指摘しています。
暗い気分になる話が多いですが、リスクとしては考えておかなくてはならない話でもあます。筆者の主張の中から自分が納得できた部分を少しずつ対応するのは良いかもしれません。
おすすめのまとめ
圧倒的にオススメは 2030年すべてが「加速」する世界に備えよ ピーター・ディアマンテです。大は小を兼ねる、何回も読んで理解を深めるのが良いと思います。
私自信、本とKindleの両方を買っていて、何度も読み返してます。
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