AIとゲノム編集

AIネタ

先日(2019/12/30)、ゲノム編集技術を使って3人の子供を誕生させた中国の医師が、懲役3年の判決を受けました。

そうでなくても、遺伝子の働きをAIによって、詳細に知ることができれば、人類にとって好ましいとされるゲノム編集が行われる可能性があります。

ただし、無秩序なゲノム編集はいろいろな問題を抱えるはずで、今回の中国医師の行動は社会的にいろいろな議論を巻き起こしています。

AIによる遺伝子の研究

AIによる分析のトレンド

医療データからAIでいろいろな分析を行おうとする動きが最近加速しています。

AIによるパターン分析によって、DNAに32億の塩基が並ぶヒトゲノムの中から各種の発がんに関わる遺伝子変異や相互関連性が発見されるとします。

そうすれば遺伝子を編集する事でいろいろな医療的問題が解決する可能性があります。

遺伝子解析はそのまま人間のバージョンアップに!

更に、人間の運動能力や免疫力、寿命を延ばすような遺伝子編集方法も開発される可能性があります。例えば

  • 寿命200歳の人間
  • 100メートル8秒台で走る人間
  • IQが通常の人の2倍の人間
  • 100%美男美女な赤ちゃん

などです。数年以内にかなりの解析が行われることが予想されます。

ゲノム編集の現状

治療の現状

現在でも遺伝子の変異が原因とわかっている病気では、編集によって変異部分を正常化することで治療されており、米国が先進国となっています。

編集技術と課題

技術的には、CRISPR/Cas9(クリスパー・キャスナイン)や一塩基エディターといった新しい遺伝子編集技術が開発され、かなり精度の高い編集ができるような技術となっています。ただし技術的にはまだ完璧ではなく

  • 目的外の遺伝子を切断・書き換えてしてしまうオフターゲット変異リスク
  • 染色体の切断に伴う転座のリスクや意図しない配列の挿入リスク

が指摘されていまが、高い確率でもっと正確な編集技術が開発されるはずです。

起こってしまった問題

そういった背景の中、2018年に中国の研究者・賀建奎(フー・ジェンクイ)氏が、遺伝子編集を受けた双子の赤ちゃんを世界で初めて誕生させたと主張し、世界に衝撃を与えました。

結果、冒頭で説明したように、犯罪者として実刑の判決を受けています。

世界的な規制の方向

2019年8月に、世界保健機構(WHO)が胚細胞に遺伝子操作を施した「デザイナーベビー」を容認しない方針を明らかにしました。

それにも関わらず、研究をやめさせるほどの抑止力はなく、法的な規制まで作らなければ、本当の抑制にはなつながらない様子です。

まだ多くの国々は規制内容について検討中です。

AIの発展も、遺伝子編集技術も、発展すればするほど、規制が必要になっていくはずであり、それがうまく機能するかどうかで、人類の未来も大きく変わっていきそうです。